このタイトル見て、なんだ〜、急に色っぽいこと書き出して、なんて思った方は古典の趣味があるか高校まで古文が得意だった方でしょう。私は最初意味がわからなかった。
今日こっちの方面に明るい方のお話を賜る機会があった。後鳥羽院離宮であった水無瀬宮に奉納したといわれる連歌(和歌)の傑作といわれる水無瀬三吟のひとつ。
何十年ぶり、いやはじめてかもしれないが水無瀬三吟、じっくり読んでみるといろんな発見とラーニングが。
1.ヘンなおじさんと思わないでほしいが、まずエロスと恋愛の世界にびっくり。古典は洋の東西問わず性の象徴性(この「きぬぎぬ」は象徴というよりそのものに近いが)がちりばめられているが日本のこういった男女の感情を描く文章とことばは時空を超えたパワーを持っている。日本人は昔からエッチだった?、ではなくおおらかで愛と性正面からちゃんと向き合っていたというべきか。
2.今でもそういう方々はちゃんといるのであろうが、昔はことばそのものが教養でもあり遊びであったのだ。季節を表すことばの多さに始まり自然や感情を表現することばのなんと豊富なことか。というかそういった感性で日々のうつろいを見ていた昔の人の美意識や世界観に感銘。(ビジネスメールやケータイメールに首までつかって暮らしているからなあ)
3.Japan Originalであること。知らなかった。連歌の世界ではほとんど漢語(当時の外来語、用するに音読みの単語)は使ってはいけないルールであったそうな。実は今使っている日本語の音読み単語は実は「中国語」。皇室の象徴である菊の「きく」も中国読みのシュとキュの発音が転じた立派な音読みだときいておどろく。