あまり買ったことのない雑誌だが、最近紙面をリニューアルしたということと編集長氏とお話しする機会があったので中央公論なぞという雑誌を買ってみた。
いくつか面白い記事は確かにあったし、なんか老舗も衣替えしてがんばっているぞという感は確かにあった。

「進歩が終わった世界を若者はどう生きるか」見田宗助X三浦展中央公論 7月号


その記事の中で興味をひくというかちょっとびっくりな統計がありとても気になった。

20代の宗教に対する意識変化。

「お守りやお札の力を信じるか」、「奇跡を信じる」、「あの世、来世を信じる」という問いになんと1973年時点の3ー4倍も信じている比率が増えているそうだ。たとえばあの世を信じている20代1973年の5%に対しいまや23%。20代の4人に一人はあの世の世の存在や来世を信じているのだ。ここういった統計は注意して読まなくてはいけないのだがこんな単純質問形式で何倍も時系列で変化がみられるというのはやはり日本人の意識の大きな流れが現れたと見ていいだろう。

三浦展氏(消費社会研究家)の解説によれば、これらは宗教意識が高まったというのではなく、若者にとって近代合理主義がゆらいでしまった結果だそうである。要するに現代科学で解明できないことを知って別の道に自然と分け入ってるのではないかということであり、また進歩の時代が終わったということを20代にして悟ったということかもしれない。

さて、こういった形で現れた若年層が次に目指すのはどのような方向であろうかというのに注目していきたい。

どうもここから宗教(特定の)を信じる方向に発展するということはあまりなさそうである。案外と目先の金銭的利益ではなく新しいパターンのネットワーキング社会が生まれてきそうな予感もある