いつもの駅からの帰り道、ふと見ると、引っ越してきた直後めずらしさもあってぶらっと立ちよりマスターといろいろなお話をしたことのあるバーの入口にに張り紙があって閉まっていた。妙な胸騒ぎ、それはやはり「店主永眠のため閉店いたしました....」のメッセージと献花。

このお店、マスターの個性もさることながらお客さんもいろいろな方が来ることで際立っていた。私は遭遇したことはないが元総理経験者(現在陶芸家?)、作家、日本で一番有名だったサッカー選手などもも立ち寄っていたそうな。別に私は有名人には興味ないしとりわけ縁もないがが、このマスター氏、たいへんな経歴の方らしく長い間ニューヨークでファッショングラビアなどでメークなどのお仕事しておりそのあたりの人間関係の財産を築いたらしい。

やはり日本がいいということで帰国、バーを開いたと本人から伺ったことがある。ニューヨークではVOGUEやハーパーズの仕事をよくしたとおっしゃっていた。
当時私もアメリカに行くことが多く、あるときラスベガス出張から帰国し時差解消用寝酒のために寄ったときなどは「ラスベガスは表面的で中身がないでしょう。ギャンブルでもしなければつまらないところでしょう...」なんて話しかけられたことがあった。経験に裏打ちされていろんな意味で、ほんとうにもののわかったプリンシプルを感じる方であった。
お店としてもお酒も食べ物も、そして食器類にも独特のセンスがあふれレベルが高かった。マスターのお人柄とあいまって多くの常連を引きつけていたようだ。
私も転職し近所のBarに行く精神的にも時間的にも余裕がなくなりここのところ足が遠のいてはいたが、こんなことになるならならもっと通ってお話したかった。
合掌

http://tokyo.gourmet.livedoor.com/restaurant/info/13093.html