今日は尊敬するジェラルド・カーティス先生の講演を聴く。
http://www.rieti.go.jp/users/gerald-curtis/

いつも通り1時間半があっという間の面白さ。オフレコ気味の外交ネタや政治家の実態などユーモア交えとてもわかりやすく話してくれる。
今日の主なテーマは今の米国大統領選。そこから見えるアメリカの今。うーーん、なるほどという話の連続。
発想の転換が必要だと思うと同時に日本ははたしてそういう要素が取り入れられるかまったく想像できないトピックがひとつ。今の大統領選、各陣営ともに数百億円のカネを使っているのはよく知られた話。日本では「金のかからない選挙」が理想の姿。選挙にかかる金イコール悪。もっとも日本の場合実際摩訶不思議な金のかかりかたであるのも事実。アメリカもそういう意味では同じ価値観だった。ところが昨今ネット時代になってからは様子が変わったそうな。数百億円集める各候補者の大半は、実はネットからのカードを使った少額の献金アメリカ市民は各候補者のサイトにいって簡単に10$とかいう単位で寄付ができる。その大半がいわゆる一般市民からのもの。ところがこの少額でもいったん寄付した人はた政策にもたいへん強い関心を持ち続け政治家の活動にも注視しつづけるらしい。それゆえこういった金のかかり方はある意味いいことだと米国の世論、有識者の意見もかわってきたそうだ。こういった新現象が変革の原動力という見方は世界共通。
わが日本、賢明なる方が多いらしくこういった現象をいち早く察知・研究し政治の地殻変動を防ぐべく選挙活動とネット利用を分断する道筋をつけたそうだ。