Willowroad2009-07-02

台湾といえばお茶というくらい日本でもすっかり有名な台湾茶
今回はじっくりお話を伺い楽しむ時間をとった。

本当にいいお茶を、いい焙煎、そしてものによってはいい熟成をさせると実に不思議でなんとも説明のつかない香り(というよりアロマ感)が醸し出される。この香りを「複雑」と表現したら店主に複雑は本来ネガティブな表現だからオーケストラのようだ」とかいう方がニュアンスにあっていますよと諭された。確かに。複雑な人とか複雑な感情とはあまりいい表現ではない。ちなみにこの店主は完璧なしかも立派な日本語をお話しになる。日本の大学でもお茶の文化、楽しみについても講演されているくらいだから日本文化にももちろん造詣が深い。いつまでもお話を伺っていたくなる方であった。

このお店、いわゆる作法や儀式めいたことは一切ない。もちろん一部のお店でやっているようなかけ回しのようなパフォーマンスはない。単純に質の高いお茶を極めてシンプルな方法でひたすら入れるだけ。
いろいろ試させていただくうちにいろいろなお茶の種類の特徴も若干判りかけてきてそれなりに好みも出てくる。今回はオリエンタルビューティのちょっと目鼻立ちのはっきりした香りにひかれた。後はいわゆる高山茶だがこれまたさまざまな種類があってとても書ききれない。
まったく想像だにしなかったのは紅茶。ビルマ系品種に台湾産品種を掛け合わせたものらしいが深い独特の香り。

ペットボトルではないお茶の時間を持つ意味がこの歳になって若干だけ垣間見た気がする。